「○○ボイスで唄わなきゃ!」とか気にするの、もうやめません?(´・ω・`)
皆さんこんにちは!
『広島でボイトレするなら、本格レコーディングレッスンの Vocal Gym 3UP!』
のボーカルビルダー三上です。
生徒さんがレッスン中、よくこんな言葉を口にします。
「Youtubeとかで、この声はミックスボイスで―とか、地声寄りのミックス―、裏声ベースのミックス―とか、やたらミックスボイスが重要だみたいなこと書かれていて、それが使い分けられないんですけど…。というか、動画で聴いただけじゃ違いが分からなくて…。」
・・・。
俺もよくわからんわい(-_-;)(笑)
いや、ミドルボイスやチェストボイスなど、この世界で一般的に使われる声の種類は当然把握している。
言葉でも実演でも説明できるからそれが分からないのではなく、そもそもどれか一つの声が推奨されたり、流行語のようにもてはやされたり、それが正義!のような風潮になっているのがどうも理解できない。
そんな動画や風潮が『よくわからない』のだ。
どの声も全部必要だし、それらを適材適所用いて唄ってるんだから、なぜ『ミックスボイス』だけがあんなに重要視されているのかが疑問だし、それをトレーナー側がそれありきのように動画を投稿しているのがもっと疑問で仕方がない。
再生回数を増やして小銭稼ぎたいのか、はたまた、本当にそれが正義だと思い込んでいるトレーナーなのかはよくわからないが、純粋に上手くなりたいと思っている人に誤解を生んでいる最近の風潮に少し気が病む。。。
だから、これを読んでいる人が〇〇ボイスという言葉のシャワーの理解不能スパイラルから逃れられるよう、私は私なりの答えを書く。
それはただ一言…、
「そんなの気にして唄うな!」
以上です(笑)
もちろん、私は唄っている最中に、
「このフレーズのこの3音はチェストにして、その後の5音はミドルにして、それから―」
とか考えながら唄ったことなど一度もありません。
私が唄っているときに考えていることは…
おっと、これは最後にお伝えします☆
考えてみて下さい。
プロ野球のバッターが、ピッチャーの投げられたボールが手元に来るまでに、
「お、外角に逃げるスライダーで来やがったな!じゃあこれはこの間練習した手首を返さない流し打ちを思い出して1・2塁間を狙って打つぞ~!そりゃ~!!」
ってことを考えながらスイングしていると思いますか?
そんなこと考えていたら、すでにボールはキャッチャーミットの中です。
Jリーガーがあんなに目まぐるしくボールが動く中、
「よし、ここは苦手だった左足でインフロントキック!さらに少しカーブをかけてディフェンスをよけるように!」
とか頭で一度シミュレーションしてから蹴っていると思いますか?
そんなプレーヤーはきっと鈍重で試合に一人ついていけていないので、即交代となるでしょう。
これらは、自分の意思に沿って身体が自然に素早く反応しているのだ―というのは誰でもお分かりかと思います。
そして、それは積み重ねた練習とその熟練度によって精度に差が出てくるだけなのです。
当然トッププロのそれは、並大抵の努力で得たものではないでしょう。
歌に置き換えてみます。
プロの歌唱は、それはもう一般の人が簡単には出来ないようなパワーや精度で声を操っています。
その完成形を聴いて、自分もやりたいと思う。
それは誰でも望むことでしょう。
しかし、ちょっと練習したくらいでそのプロの技術が身に付くなら、そんな甘い世界がどこにあるでしょうか?
一朝一夕の練習で出来るほど簡単なことではないのです。
今の時点で考えても出来ないことは、次々と発音しないといけない歌の中で無意識に反応させることも出来ません。
考えて分からないなら、あれこれ考えず何度もやって自然に反応出来るくらい感覚掴め!ってことです。
そもそも動物は日常的には、新たな方法を考えていることより、先人の知恵やより上手な人の技術を模倣していることの方が圧倒的に多いです。
つまり、“どうやったら出来るのか”を考えるより、“よくわかんないけどその通りひたすら真似てみよう”と実践することが、何かを会得する効率として最もいいのです。
歌もあーだこーだ考えているより、そういう声や技を使っている人を真似るように唄っていれば、少しずつでも自ずと近付いていき、それが一番近道なのです。
〇〇ボイスで―、と考え過ぎて練習に行き詰まったり、悩んで唄うことが嫌になったり、そんな無駄な時間を作ってしまうのが一番遠回りです。
それなら答えが見つかるまで人一倍練習するなり、何も考えず人間の習性を信じてひたすら真似ていくなり、いずれにしても練習あるのみです!
もう一度言いますが、〇〇ボイスがわかんね~!とか、
「気にしない!」
のが一番!
気にせず、発声練習も歌唱練習もどちらもしっかりやっていれば、いつか変化が起きます。
もちろん頭を使うことは大事ですが、その『練習量』こそがモノを言うのです。
ですからウチの教室は、
『ボイトレ=発声練習+レコーディングレッスン』
を実施しているのです。
練習して実践、それを聴き直して改善・修正。
これの繰り返しです。
最後に。
私が唄っているときに考えていること。
「自分の精一杯のプレゼント(歌)で、沢山の人に喜んでもらえたらいいな♪」
その気持ちだけです。
その想いが声に出ていれば…
極端な話、それ以外の技術は何も要らないと思っています。
そういう歌が何より、『人の心の琴線に触れる歌』だと思っています。
そして、そこを教えることが出来る先生で在り続けたいと、私はいつも思っています。
ではまた~!